2021/04/22
ブログをご覧の皆様、ご来訪ありがとうございます。初夏を思わせる日差しの強い日が多くなってきましたね。お外へ飛び出したい気持ちを抑えて耐える日々ですが如何お過ごしでしょうか。
今回は前回記事に続き舞台用ウィッグをご依頼されたお客様の本番当日のご様子を綴らせて頂きます。
お客様は舞踊家の姫新之助さん。なかの小劇場へご出演の為早朝からご来店頂きお仕度をさせて頂きました。
普段はトークセンス抜群の面白い方なのですが今日は本番に向けて気持ちを入れていく様子がひしひしと伝わりこちらも緊張(汗)。新之助さんは凛として既に演者モードに入ったご様子。気を引き締めてスタート!
女形で舞いを踊られるので先ずはカツラを装着する為の頭部の土台作りから。ネットを被ってもらい地髪を全てしまい込みます。
次にメイクです。今回の演目に使う楽曲は現代の歌謡曲なので白塗りはしません。化粧品メーカー「三善」さんの舞台用ファンデーション等でベースを作り着物美人女性のお顔を作っていきます。お肌と輪郭が綺麗で切長の目、メイクがとても映える美しいお顔!
メイクが仕上がったところで着付けに入ります。舞台映えする深紅の着物に市松模様の光沢感たっぷりな帯。どんなに動いても着崩れない着付をするのは当然ですが加えて艶っぽく&上品&粋な着付けが求められます。着物の衣紋(着物の襟)をたっぷり抜いて全体に外へ広がるようにゆったりと、帯はぶっち替え(1巻き目と2巻目をわざと斜めにずらして巻いていく事)にして小慣れた感じに下めに位置付け後ろはアシンメトリーな文庫にしました。舞う度に帯の羽根が揺れてきれいに見えるようにしました。
最後にカツラを装着。前回のリハーサルで得た改善点を踏まえて最初からセットし直し、ラメで装飾しスプレーでガチガチに固めました。仕上がったウィッグはこちら
新之助さんの頭部にピッタリとはまり一安心。最後に襟足や手の甲にラメパウダーを叩いて完成です。
姫新之助さん、後半はいつものじょう舌なトークを挟んで下さり緊張の空気の中にも楽しい現場となりました。大切な舞台のお仕度をお任せくださり本当にありがとうございました。
とてもやり甲斐のある大きなお仕事ができて達成感で心が満たされました。
姫新之助さんの本日の舞台の成功と今後の益々のご活躍を心よりお祈りしております!!